「十代 恵子の場合」 [映画]
〔1979年/日本〕
絵に描いたような女子高生の転落劇である。
進学校に通う森下愛子は成績が振るわず、
大学のランクを落とすように教師から進言された事で、
その不安な気持ちを晴らすように、
チンピラが主催するパーティに出掛ける。
そこでヤクザの下っ端である三浦洋一と知り合い、
出来上がってしまう。
三浦は森下を使って美人局で小金を稼ぐような最悪な男で、
さらには兄貴分のヤクザから、森下を所望され、
断れず差し出してしまうようなヘタレでもある。
ある出来事から、三浦は組から追われる事となり、
森下と二人、雪国の街に辿りつくのだが、
森下は、ソープランド(当時はトルコ風呂)で働き、
いつしか重度の覚醒剤中毒となってゆく・・・。
「ここまでなら」のつもりが、
気付いた時には「ここまで来ちゃった」ってな感じの酷い展開であるが、
でも目を背けられず、見入ってしまう魔力がこの映画にはある。
ただ流されるままに生きているような森下愛子には
不思議な魅力がある。
評価 ★★★☆☆
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