「黒の試走車(テストカー)」 [映画]
〔1962年/日本〕
高度成長期における、自動車会社同士のスパイ攻防。
騙したつもりが騙されて・・・その繰り返し。
いかにして相手会社を出し抜くか、
本当のスパイは誰なのか、
最後まで目が離せない。
男たちの、仕事に対するギラギラとした緊張感が凄い。
特に高松英郎。
一応、主役は田宮二郎という事になってはいるが、
高松の気迫には敵わない。
とはいえ、田宮も、
ライバル会社の社長に自分の恋人を差し出すなど、
「会社の為にそこまでするか」という意味では
いい仕事をしている。
現代のスパイ物と比べて、
時代を感じられる点も面白い。
盗聴器や隠しカメラ、コンピュータなどは一切無く、
向かいのビルから、ライバル社の会議を8ミリで撮って、
読唇術で内容を探るなど、
アナログな様子にかえって興味を惹かれた。
評価 ★★★☆☆
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